SFCカセットの電池交換
先日、ひさびさにスーファミの「ゼルダの伝説 神々のトライフォース」を立ち上げてみたところ、セーブデータがすっかり消えていました。どうやらバッテリーが逝ってしまわれたようです。
そこで今回、このカセットの電池交換を、自力でやってみようと思い立ったわけです。面白そうだし。なお、作業に当たっては、こちらやこちらのサイトを参考にさせていただきました。厚くお礼申し上げます。
スーファミのカセットには特殊なネジが使われていて、普通のドライバーではまず開けることができません。開けるにはDTC-20というドライバーが必要です。値段は1500円前後で、Amazonでも扱っています。ちなみに、ロクヨンやゲームボーイのカセットにも対応しています。
電池自体は、CR2032というコンビニでも買えるようなありふれたボタン電池です。しかし、ここで使われているのは基盤に直付けできるように端子を電池本体に溶接してある、いわゆる「タブ付ボタン電池」と呼ばれるタイプのものです。
このままタブ付電池に交換してもよいのですが、これはどこにでも売っているものではないし、値段もそう安くはありません。それよりも、電池ホルダーを介して電池を取り付けるようにすれば、再び電池切れになっても電池だけを換えれば済むようになります。なので今回はそれでいきます。
実際に作業のため用意したものは、
①ハンダごて(20W)
②ハンダ吸い取り線(2.0mm幅)
③プリント基板用ハンダ(0.8mm)
④リチウムボタン電池(CR2032)
⑤ボタン電池ホルダー(CH7410-2032LF)
ほかに先の小さなニッパーとラジオペンチも用意しました。ハンダ作業が初めての方には、こてやハンダほか必要なものがセットになったパッケージをお勧めします。なお、これらのものは、ドライバーも含めてマルツパーツ館さんでそろえる事ができます。
ハンダ吸い取り線の使い方については、こちらの動画を参考にして下さい。またハンダ付けについてはこちらの動画が参考になるでしょう。
作業前には必ず静電気対策をしておきましょう。確実なのは大地にアースすることですが、手を洗うのも効果があります。
電池を取り去った後です。穴の幅の広いほうがプラス、狭いほうがマイナスです。この場合はそうでしたが、他についても必ずそうだとは言い切れません。電池の極性については、そのつど事前に確認しておいたほうがいいでしょう。
電池ホルダーの取り付けです。この電池ホルダーは取り付け端子が寝かせてあるのでそれを立てる必要があるのですが、それが薄くて脆いので、力を入れすぎて折ってしまう恐れがあります。私は実際それでひとつダメにしました。
また今回、電池ホルダーのマイナス側の端子が、基盤の穴と合わなかったので、ニッパーでわずかに切断しました。
電池をセットしました。基盤をカセットに収めるとホルダーとの隙間はほとんどありません。取り付けにはこの電池ホルダーのサイズが限界みたいですね。
サイズ的な制約あるいは作業に不慣れなため基盤に電池ホルダーを直接取り付けるのが難しい場合は、リード線を介してカセットの裏の余白にホルダーを固定するという手もあります。
さて、この機会に本体との接続端子も接点復活剤などで磨いておきましょう。あとは動作確認をして終了です。お疲れ様でした!